慢性腰痛を改善したいあなたへ

 

キュアはんなのセラピストは、クライアント様ご自身が積極的に回復に関わるためのセルフケア・エクササイズメニューを提供することは、治療効果を最大限に高める上で非常に重要であると考えています。

以下に掲載するものは、私たちがクライアント様へそのままお渡ししている、専門的かつ安全な日本語のセルフケア・エクササイズガイドです。

特に慢性腰痛にお悩みのクライアント様には必ずお渡ししているものです。

まだ私たちとお会いしていない”腰痛持ちの方々”の参考になりますように、と言う思いを込めて公開します。

詳しくは是非一度キュアはんなにお越しください^^

 

【クライアント様へ】あなたの腰痛を改善するためのセルフケア・エクササイズ

[クライアント名]様

いつもお疲れ様です。
さて、私たちが院内で行う徒手療法は、回復までの道のりの一部に過ぎません。実は、あなたの回復にとって最も重要なのは、ご自身で日々取り組むケアなのです。

そこで、私たちのセッションを補完するために、[クライアント名]様のために特別なセルフケア・エクササイズプログラムを作成しました。

このプログラムの目標は、痛みを我慢して無理に動かすことではありません。痛みを軽減させることが目的です。そのために、私たちは3つの重要な要素に焦点を当てます。

  • 体を落ち着かせる: 穏やかな動きで痛みの信号や筋肉の過緊張を和らげます。
  • 土台を築く: 深層部の体幹(コア)と臀筋(お尻の筋肉)を活性化させ、背骨を支え保護する天然のコルセットを作り上げます。
  • 可動性を改善する: 腰の硬さの原因となりうる周囲の部位(股関節など)の柔軟性を安全に高めます。

このプランは、日々の症状を管理し、より強くしなやかな腰を築くためのあなたの「ツールキット」です。あなたの継続的な取り組みが、長期的な成功への鍵となります。



安全で効果的なエクササイズのための基本原則

始める前に、これらの原則を必ず心に留めてください。これがあなたにとって最も重要なガイドラインです。

  1. 「痛みゼロ」のルール: 最も大切なルールです。エクササイズ中に、決して鋭い、刺すような、または広がるような痛みを感じてはいけません。軽いストレッチ感や筋肉が使われている感覚は問題ありませんが、特定の腰の痛みが増す場合は、直ちに中止してください。
  2. 呼吸を意識する: 息を止めないでください。深く、安定した腹式呼吸に集中しましょう。これにより、神経系がリラックスし、体幹が正しく使われます。
  3. 量より質: 速く雑な動きよりも、ゆっくりとコントロールされた動きの方がはるかに効果的です。雑な20回より、完璧な10回を目指しましょう。
  4. 継続は力なり: 週に4〜5日、このルーティンを行うことを目標にしてください。一度に長く行うよりも、毎日少しずつ続ける方がはるかに効果的です。



あなたのセルフケア・エクササイズメニュー:3つのフェーズから成るデイリールーティン

記載されている順番通りにエクササイズを行ってください。体を「落ち着かせ」、次に「安定させ」、最後に「動かす」という理にかなった流れになっています。

準備するもの: 快適なマット

<<フェーズ1>> 鎮静&脱感作 

 <エクササイズ>
1.腹式呼吸
 <セット数 & 回数>
10回の深い呼吸 × 2セット 

 <目的> 神経系を落ち着かせ、筋肉の過緊張を和らげ、深層の体幹筋を穏やかに働かせるため。 

 

<エクササイズ> 

 2. 骨盤の傾斜(ペルビックチルト)

 <セット数 & 回数> 10〜15回のゆっくりした傾斜 × 2セット

 <目的> 腰椎を優しく動かし、負担をかけずにコントロールする方法を学ぶため。
 

<<フェーズ2>>  活性化&安定化

3. グルートブリッジ(お尻上げ)
 <セット数 & 回数>
10〜12回 × 2セット(トップで2〜3秒キープ)

 <目的> 腰の主要なサポーターである臀筋群を「目覚めさせる」ため。



4. バードドッグ

 <セット数 & 回数> 各サイド8〜10回 × 2セット(ゆっくりと制御して)
 <目的> 背骨に圧迫負荷をかけずに体幹の安定性を築くための、最も優れたエクササイズ。

5. デッドバグ
 <セット数 & 回数>
各サイド8〜10回 × 2セット(ゆっくりと制御して)
 <目的> 床で背中を安全に支えながら、体幹の安定性に挑戦するため。

<<フェーズ3>>穏やかな可動性

6. 片膝の抱え込みストレッチ
 <セット数 & 回数> 各脚30秒キープ × 2セット

 <目的> 腰と臀筋を片側ずつ優しく伸ばすため(この方が安


7. キャット&カウ

 <セット数 & 回数> 10回のゆっくりしたサイクル × 2セット
 <目的> 背骨全体の穏やかな屈曲と伸展を促し、滑らかな動きを促進するため。

 各種エクササイズの詳細なやり方 

1. 腹式呼吸

  • スタート: 仰向けになり、膝を立てて足裏を床につけます。片手をお腹に、もう片方の手を胸に置きます。
  • 動作: 鼻からゆっくりと深く息を吸い、お腹が風船のように膨らむのを感じます。胸の手はあまり動かないようにします。口からゆっくりと息を吐き、おへそを背骨の方へ引き込むようにしてお腹をへこませます。

2. 骨盤の傾斜(ペルビックチルト)

  • スタート: 上記と同じ仰向けの姿勢です。
  • 動作: 腰を優しく床に押し付け、骨盤を後方へ「傾け」ます。下腹部の筋肉が使われるのを感じるはずです。次に、ゆっくりと逆の動きをし、腰の下に小さなアーチを作ります。動きは小さく、コントロールされたものでなければなりません。 

3. グルートブリッジ(お尻上げ)

  • スタート: 仰向けになり、膝を立て、足は腰幅に開きます。かかとは指先が触れるくらいの位置に置きます。
  • 動作: お尻をキュッと締め、肩から膝までが一直線になるまで腰を床から持ち上げます。
  • 腰を反らしすぎないように注意してください。トップで2〜3秒保持し、ゆっくりと下ろします。

4. バードドッグ

  • スタート: 四つん這いになります(手は肩の真下、膝は股関節の真下)。背中は平らに保ち、顎は軽く引きます。
  • 動作: 右腕をまっすぐ前に、左脚をまっすぐ後ろに同時に伸ばします。骨盤と肩は水平に保ちます(腰の上に水の入ったコップを置いてもこぼれないイメージです)。一瞬保持し、ゆっくりと元の位置に戻ります。左右交互に行います。 

5. デッドバグ

  • · スタート: 仰向けになり、両腕を天井に向け、両膝を股関節の上で90度に曲げます(テーブルトップの姿勢)。腰を軽く床に押し付けます。
  • 動作: 右腕と左脚を同時にゆっくりと床に向かって下ろします。腰が反らない範囲まで下ろしてください。コントロールしながら元の位置に戻り、左右交互に行います。

6. 片膝の抱え込みストレッチ

  • スタート: 仰向けになり、両脚を伸ばします(辛ければ膝を曲げてもOK)。
  • 動作: 右膝を優しく胸に引き寄せ、膝の裏側を持ちます。左脚はリラックスさせます。優しいストレッチ感で保持します。解放し、反対側も同様に行います。

7. キャット&カウ

  • スタート: 四つん這いの姿勢から始めます。
  • 動作:カウ(牛のポーズ): 息を吸いながら、お腹を落とし、胸と尾骨を持ち上げ、前を見ます。
  • キャット(猫のポーズ): 息を吐きながら、床を押し、背中全体を天井に向かって丸め、顎を胸に引きます。二つの動きの間を滑らかに行き来します。

 

ステップアップとコミュニケーションについて

このルーティンが快適にできるようになり、痛みも感じなくなったら、次のステップについて話し合いましょう。回数を増やしたり、保持時間を長くしたり、少し挑戦的な新しいエクササイズを導入したりすることを検討します。

これは、あなたと私の共同作業であることを忘れないでください。次回のセッションで、これらのエクササイズがどのように感じたか、ぜひフィードバックをください。もし何か鋭い痛みや症状の悪化を引き起こすものがあれば、直ちに中止し、私に知らせてください。このプロセスをコントロールするのはあなた自身であり、あなたの体の声に耳を傾けることが、あなたが習得できる最も重要なスキルです。



【キュアはんなからクライアント様にお伝えする重要事項】

私たちは専門家として、以下の免責事項をお伝えします

「このエクササイズプランは、キュアはんなの評価に基づいた、あくまでセルフケアを補助するためのツールです。これは、医師による完全な医学的診断に代わるものではありません。安全第一に、特に『痛みゼロ』のルールに従うことが不可欠です。これらのエクササイズを安全に行い、何か問題があれば私達またはかかりつけの医師に報告する責任はご自身にあります。」